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スタッフ日記

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ピープルファースト大会 in 奈良

2024-11-28
ピープルファーストとは、知的障害のある人々が自分たちのために発言し、権利を擁護する運動です。

10月12日(土)~13日(日)にピープルファースト大会が奈良で開催されました。3連休真っただ中で、新幹線の確保が難しく、急遽バス旅となりました。片道6時間と聞いて、大丈夫かなと思いましたが、乗り換えがない分ゆとりもあったように感じます。車内ではおしゃべりしたり、飴が配られたり、眠ったりして過ごしました。

今年も全国から914名の参加があり、広島県からは29名で参加しました。今年のテーマは「楽しもう。助け合おう。言いたいことを言いあおう」でした。実行委員の皆さんが趣向を凝らし、全大会、分科会ともに、参加者に分かりやすく伝えるスライドや寸劇での問題提起や参加型の分科会で、参加したみんなも充実感があったと思います。

第1日目 全体会と交流会

①入所施設をなくすぞ!!
②差別・虐待をなくそう
③言いたいことを言い合おう(1分間スピーチ)

全体会では施設の現状や、県での取り組みについての発表がありました。発表中は分からない言葉や内容をスタッフに質問したりメモを取ったりとみんな真剣に発表を聞いていました。交流会では名刺交換や写真撮影、食べたり踊ったりと各々で楽しみ、みんなとても生き生きした表情でした。

 第2日目 分科会と閉会式

10の分科会があり、くれんどからは3つの分科会に参加しました。

○自分の歴史を話そう

ここでは、当事者が講演することの大切さについて、一緒に話し合い、原稿の書き方について学びました。ワークシートに沿って書いていくことで、自分が話したいことをまとめることができました。『悔しかったこと』をテーマに原稿を書き上げ、発表しました。

Aさんは、新任研修で話をしているので、それを元に書いていましたが、中味が更に具体的になっていました。大きな声でしっかりと発表していました。

Bさんは、緊張しながらも、みんなに伝えたいという意気込みが最初からあり、原稿が出来上がると自ら練習をしていました。発表の段階になると、なかなか手をあげることができませんでしたが、最後の方で手を上げ、原稿を修正しながらハキハキと発表していました。

○元気が出るはなし

ここでは、当事者が積極的に手を上げて何かを発表することを行いました。そして、キーワードが、「はくしゅう!」でした。発表の時だけでなく、進行のみなさんも話の合間で「はくしゅう!」と言って拍手を求め、徐々に会場が盛り上がり、元気になっていました。

参加したメンバーも一人暮らしのことや仕事、頑張っていることについて発表しました。

○当事者目線の障害福祉条例について

この会では、津久井やまゆり園事件から、ピープルファースト横浜のみなさんが「自分たちのことは自分たちで決める」と訴え続け、神奈川に当事者目線の障害福祉条例ができるまでの、自分たちの声を伝えるための活動や想い、当事者目線とは何なのかについて話を聴きました。またグループディスカッションでは、他県、他国の参加者と意見や感想を話し合う時間もありました。

参加したメンバーの中には、「話が少し難しかった」という声もありましたが、グループディスカッションでは、積極的に自己紹介や感想を話し合っていました。

○閉会式

最初に、手を挙げて、この大会の感想や想いなどについて発表する時間がありました。参加したくれんどのメンバーも積極的に手を挙げて発表しました。みんな自分の想いを発表できて満足そうでした。

「私たちはなかまたちが傷つけられるのを絶対に許しません。これからも差別や虐待はなくなるように声を上げ続けていきます。わたしたちは障害者である前に人間だ!」と、2日間にわたる熱い大会は締めくくられ、来年の大会開催地の発表がありました。第30回ピープルファースト大会は神奈川県です。



全体会の旧優生保護法のお話では実際に望まぬ手術をされた方が自分の思いを吐露されていました。「自分と妻の間に子どもができないことが悲しい、絶対に許せない」と強く仰っていたのが印象的でした。

分科会では『当事者目線の障害者福祉条例について』に参加しました。分科会終盤に「当事者の中には自分が虐待や差別を受けている自覚がない人もいる。その人たちは虐待や差別を受けていることを自覚した方がいいのか、それとも知らないままでいる方が幸せなのか」とくれんどから参加したCさんが全体に問いかける場面がありました。とても難しい質問だったのではないかと思います。私も考えてみましたが結局どっちが良いとは言いきれないなとはっきりとした答えは出ないままです。ピープルファーストに参加し、一部ではありますが当事者の思いを知ることができました。職員や支援者に対してなかなか本音を言えない当事者の方がほとんどだと思いますが、普段のかかわりの中で少しでも思いや気持ちを汲み取れるようになりたいと思いました。

(なかみつ)



初めてピープルファーストに参加してみて、自分が想像してる以上の当事者の方々のパワーや想いに圧倒されました。分科会の際に、進行の方から「みなさんは横にいる支援者のことを信用できますか」という質問があり、その言葉が凄く個人的に心に残りました。その場では、誰も何も答えませんでしたが、この質問に対して、「できる」と言っていただけるような関係作りを目指していきたいと感じました。

(はやし)

偶然が呼んだ奇跡の救命劇

2024-10-15
左:久木留さん、右:玉田さん
おじいさんが倒れていた川。奥側に倒れていて、道路からはお尻と足だけが見えている状態だった。
ドライブコースから見た、救助の現場。ドライブ中に一瞬通過する間に発見したのはまさに奇跡だった。
6月のある日、カンパネラ土工房は畑仕事を終え、昼食の時間でした。メンバー二人と一緒にドライブに出かける久木留さんから「先にご飯を食べてください」と言われた玉田さんでしたが、あれでも何かあったらと、ドライブに同行することにしました。

久木留さんが普段は通らないルートを選んで走っていると、玉田さんは畑の入口付近の川で一瞬、何かが目に入りました。「今、川に人が倒れていたような気がする」と感じた玉田さんは、久木留さんに「引き返してくれ」と頼み、再び現場に戻ることに。

戻ってみると、おじいさんは実際に川の中で倒れており、動けなくなっていました。おじいさんは、両足を木製の仕切りに引っかけて倒れ、腕立て伏せのように体を支えながら水の中で耐えている状態でした。おじいさんは足が悪く、パーキンソン病を患っていたため、体を自由に動かすことができず、ただじっとその場に留まるしかありませんでした。水が徐々に増えて顔が浸かりそうになっており、体力も尽きかけていたおじいさんは、限界が近づいているように見えました。

「大丈夫ですか!」と声をかけると、「もうダメ」と返事が。久木留さんは考える間もなく川に入り、玉田さんもすぐ後に続き、二人で協力しておじいさんを持ち上げ、何とか水から引き上げることに成功しました。

救助が終わった後、玉田さんと久木留さんはおじいさんを家まで送り届けました。玉田さんは「もしも様子が変わるようなことがあれば、すぐに救急車を呼んでください」と伝え、その場を後にしようとしました。すると連れ合いさんが「お名前を教えてください」と尋ねてきました。玉田さんは、少し照れくさそうに「名乗るほどの者ではありません」と答えましたが、久木留さんが、少し困った様子で「くれんどの者です」と説明しました。それを聞いた連れ合いさんは「ああ、あそこの畑に来ている人たちですね。私たちは、あなたたちが帰る時間を見ると『ああ、この時間になったか、私たちも帰ろうか』と思うんです」と話されました。くれんどが地域と深く繋がっていることを改めて感じた、玉田さんと久木留さんでした。

玉田さんがたまたまドライブに同行したことと、久木留さんがたまたまこのドライブコースを選んだという2つの偶然と、玉田さんの五感・六感力、久木留さんの瞬発力が重なり合ってのまさに九死に一生の救命劇でした。

ほんの10~15分間の出来事だったので、古民家のみんなは「ちょっと(帰ってくるのが)遅いなぁ」と思っていたようです。ずぶ濡れの久木留さんが帰ってきて、「人の命を救ってきた」と報告があったそうです。


~後日談~

数日後、連れ合いさんからお礼や野菜などが贈られ、さらに玉田さんは驚くことを知りました。実は、このおじいさんは玉田さんが25年前、一緒に働いていた同僚だったのです。

玉田さんは急いでBROTOでパンを買い、仕事帰りにおじいさんの家を訪ねました。玄関には娘さんが出迎え、玉田さんは「実はこの前、お父さんを助けた者です。今日、お母さんから野菜をいただいて、初めて元同僚だと気づきました」と事情を説明しました。娘さんは「お父さんは今お風呂に入っていますが、もうすぐ出るので、少し待ってください」と言ってくれました。

しばらく待つと、娘さんが「元同僚の玉田さんが来てるよ」とおじいさんに声をかけました。するとおじいさんは「ああ、昭和高校で一緒だった。あの後、黒瀬高校に転勤して、それからどうなったんか分からんのんよ」と話しながら玄関に出てきました。そして、玄関先で再会した瞬間、おじいさんは「えっ!?」と驚きの表情を見せ、「あんたを助けたん、わしじゃあ!」と、二人はその場で25年ぶりの再会を果たしました。

その後もちょくちょく顔を合わせ、挨拶を交わしているそうです。

(ひろかね)

中学生のくれんど職場体験

2024-09-17
呉市キャリア・スタート・ウィークが8月20日から8月22日でありました。川尻中1名(女子1名)、安浦中4名(男子2名、女子2名)を受け入れました。

 くれんどで職場体験をしたいと思い、くれんどを選んできてくれた中学生がいました。同じ地域にあるくれんどが、周りからどのように見られているか心配でしたが、「(くれんどが)楽しそうだったから」という言葉がありました。地域の中学生が、そのように感じてくれているのはすごくうれしく思いました。

ジョバンニでは、人参の皮むき作業、お弁当販売、野菜市、豆ナ茶屋、生活リハといろいろな作業を体験してもらいました。 最初は固い表情でしたが、少しずつ緊張も解けていたように感じます。

利用者と一緒に作業をする時間も作り、利用者のことを少しでも知ってもらうよう対応していきました。利用者と初めて関わる中学生から、「最初は緊張した。不安だった。怖かった」と正直な気持ちも聞くことができました。ですが、関わっていくうちに、「利用者さんがみなさん優しかった」「いろんな障害があって、もっと知りたいと思った」などの感想が聞けました。

くれんどで職場体験をして、「人と話すことが苦手だったけど、この機会で、人と話すことができてよかった」と、達成感にあふれた表情で伝えてくれた中学生の顔が忘れられません。その他にも、「くれんどは、利用者さんと一緒に仕事をするところなんだ」ということも知ってもらえました。今回のキャリアウイークの経験が、生徒たちの自信につながり、将来の選択肢の中にくれんどが入ると嬉しく思います。

いくつかの質問もありました。
  • 仕事で大切にしていることはなんですか?
  • 仕事のやりがいはなんですか?
  • どうしてこの仕事についたのですか?
どれも、いい質問でした。初心に戻れました。

私たちスタッフもマンネリ化に陥らないように、初心に返り日々頑張ろうと思いました。

(おおふじ)

くれんどから地域の産品へ

2024-08-19
藤三安浦店がくれんどコーナーを新設!銀座TAU、ひろしま夢ぷらざの常設も

藤三安浦店が移転オープンすると同時に、くれんどコーナーを設けてくれることになりました!

オープン日にお店に行き、安浦の産品として鎮座するお菓子たちを眺めていると、1つ1つの値札に小さく書かれた「~安浦発~地元名物」「ふるさと安浦の商品を藤三は応援します」という言葉を見つけました。テンプレートかもしれませんが、それを見て過去のことなども思い出し、思わず泣きそうになりました。その場に立ちすくみ、じっと棚を見て涙する姿はきっととても怪しい人だったと思います…。

自分でお店に様子を見に行っているお菓子工房のメンバーさんもいます。「売れていた!」と嬉しそうに報告してくれるのを見て、また私たちも嬉しくなります。

お店に行った際はぜひ見てみてくださいね!

(おおもと)

※東京・銀座にある「広島ブランドショップTAU」、広島本通りの「夢ぷらざ」、熊野の「トモビオパーク」などでもくれんど商品を取り扱いいただいております!

グループホームの暮らし

2024-07-16
ホームかぷかぷ(グループホーム)

今回は、かぷかぷの一日を紹介したいと思います。

17:00

帰宅時間です。
それぞれの就労場所や友人宅等から帰ってこられ、まずは入浴で一日の疲れをいやします。

18:00

みんな揃っての夕食です。
食材や器、切り方等一人ひとりに合わせた食事を提供しています。
おかわりも自由でみなさんいつも完食です。

19:00

食事のあとは自由時間。
みんなでテレビを見たり、自室で音楽を楽しんだり、スタッフと談笑したり、いたずらしたり…。
みなさん、その日の気分で自由ににぎやかに過ごされています。

21:00

それぞれ就寝時間は違いますが、21時にはみなさん自室でお休みです。

6:30

早起きの人やなかなか起きられない人、いろいろですが、宿泊スタッフによるオリジナルメニューや、みなさんのリクエストに応えた朝食メニューで朝を迎えます。

8:00

身支度後、出発までテレビを見たり、コーヒーを飲んでゆっくりしたり、ときには庭の掃除をしてくれたりと出発までの時間を自由に過ごします。
みなさん一人ひとりの生活を楽しみながら、今日も一日頑張りましょう!

(たかはし)

地域ネットくれんど
広島県呉市安浦町水尻1-3-1
TEL.0823-84-3731
FAX.0823-84-4041
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1.地域生活支援
2.子ども・家族支援
3.地域協働
4.企画イベント

5.養成研修
6.当事者活動

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地域ネットくれんどは、障害をもつ人たちや高齢者が、地域社会でいきいきと安心して暮らせる、トータルシステムの構築をめざしている、非営利の事業所です。

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