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理事長コラム~今月のひとこと~

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地域社会で生き続けるために

2011-08-22
 まだ在学中なのに空きが出たからと言ってなぜ入所施設に入れるのか
 
 転勤したばかりの養護学校でこう発言し、引っ込みがつかなくなってやめる一因になったことを最近時折思い出す。
 
 以来10年、パーソナルメニューとワンストップセンターの実現をめざして、重度身体障害者の24時間の自立生活(パーソナルサポート)を2人支援し、いままた一人の知的障害者がまた公営住宅を借りて自立しようとしている。
 
 しかしその一方で、この間お付き合いした数名の当事者が入所し、つい最近も一人の子どもが親元を離れ、もう一人親の高齢化と地域圧力でロングステイから入所するかも知れない状況となっている。こうして、未だに療育手帳保持者53万人のうち12万人もの人たちが入所施設で暮らすことを余儀なくされている。
 
 わたしたちは無力で非力だ。それどころか直接の加害者にさえなる。こうした中で、ともかくも連泊ショートステイ等緊急時のワンストップセンターや居住サポート等パーソナルサポートセンターの中核となる「やどり樹」の着工を8月にスタートさせた。来年3月までの予定である。総工費は6000万円を超える。改めて同封の維持基金をお願いする次第である。もう少しすれば、寄付金等が控除される認定NPO法人取得へむけての準備も始める予定である。
 
 制度担保のない中で、くれんどが重度障害者の地域での居住を支える歯止め(拠点センター)となるか、その真価がいま問われている。6月30日に閣議決定された政府・与党社会保障改革検討本部の『社会保障と税の一体的改革成案』のなかで、「伴走的支援(パーソナルサポートとワンストップサービス)」がはじめて国の文言として触れられた。

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