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理事長コラム~今月のひとこと~

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そばに居続けること―七期を展望して

2009-06-05
 5月10日、08年度のくれんど総会を終えた。03年の4月に事業展開を始めて六期を終えたことになる。09年度の事業計画から基本方針と重点事業を引用して、七期の新たな出発としたい。
 
<基本方針>
(1) 金融危機に発する日本の経済不況の拡大は、企業倒産、非正規労働者の解雇等の増大とともに、市民生活にも大きな影響を落としている。福祉分野においても、「保護からの自立」「普遍的なサービス」という名の下に格差と貧困が拡大し、未だに地域生活と自立生活の展望を見出し得ていない現実がある。
 
(2) このような状況にあって、いま一度初発の三理念(弱さをきずなに、地域での二四時間のスローライフの実現、地域協働事業の開発)の動機と使命に立ち返り、利用者や家族のニーズに対応できる職員の資質の向上、組織・運営体制の充実・強化を進め、自立支援と地域福祉の前進をはかっていきたい。
 
<重点事業>
(1) 昨年度策定した以下の中長期事業計画重点取り組みテーマを具体化していく。
① 人材の確保・育成(とりわけミドルリーダーの育成、研修の充実、当事者評価委の導入等)
② 組織・運営基盤の再点検、再構築(必要な業務マニュアルの作成(SDCA)、財務分析など)
③ 日中活動におけるバイキングメニューの拡大、地域協働事業の開発など
④ 情報提供、相談支援体制の拡大(権利擁護、家族教室の開催、自立支援協議会への参画など)
⑤ 自立・地域生活支援(ピアサポート、パーソナルアシスタント、共同シェア住宅の実現など)
 
(2) 事業領域の展開について、当面、相談支援事業の領域拡大について取り組んでいく。
 
<補足のひと言-そばに居続けること>
「お年寄りにふりまわされていない施設は問題である」(高口光子)
さらに、障害者、病人、不登校する子ども、引きこもる若者、……こうした人たちにふりまわされない支援は支援にあたいしない。(芹沢俊介)
 
 ここには、一見逆説的な真意が内在している。それは、ただそばにいること、居続けることのもたらす力・信頼である。それはまた、「こうしてあげれば」という善意のもつ暴力についても告発することになる。

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