理事長コラム~今月のひとこと~
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いまを生きる意味
2013-03-01
もともと人類は、いずれは死ぬ存在であることを知りながらそれでも生存のために生きて来た。私たちの祖先は、生まれ落ちたそのときから、いやその前から、その後の艱難な生を、ヒトという群れとともに、しばしばほかの生きとし生ける動物や自然に援けられながら、生きて来た。生まれるということは、そういうことではないか。だから、弱くていい。
生きる意味はそこでは問われない。生きる意味は人生から与えられている、とナチスの強制収容所から帰還したヴィクトール・フランクルが言ったのは、そういうことだったのではないか。だから、私たちは、いまを生きる。
生きる
谷川俊太郎
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと
(後略)