理事長コラム~今月のひとこと~
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精神障害・発達障害を読み解く①
2014-09-22
精神科医の石川憲彦さん(林試の森クリニック院長)によると、現代の精神医療を理解するには、あまり細かい病名にこだわらない方がいいと言います。その上で石川さんは、精神現象を4つに大きく分けます。石川さんの分類と対処法を、これから4回に分けて紹介します。
キーワードは次の通りです。
①「活力」(→気分障害、うつ、躁うつなど⇒精神の休息)
②「防衛」(不安障害、強迫性障害、適応障害など⇒防衛基本の再学習)
③「摂取」(摂食障害、依存症、人格障害など⇒精神の充足)
④「関係」(統合失調症、発達障害など⇒関係の調整)。
その①「活力」(→気分障害、うつ、躁うつなど⇒精神の休息)
○生き物の身体は、活動するための基本的な力、「活力」を必要とします。
○活力の源は、何よりもまず「休息」。どんな生き物も、休息をしなければ、体力を消耗し、疲労で身体が動かなくなります。
○気分の状態は、睡眠、食事、気持ちのゆとりの3つで測定するのが実用的です。
○「活力」の障害の代表は、気分障害です。その大きな低下は、「うつ」と呼ばれます。逆に、大きな高揚は「そう」です。
(『Fonte』(全国不登校新聞)12.11.1月号より)