本文へ移動

理事長コラム~今月のひとこと~

バックナンバー

22年度のはじめに~戦争、障害者、くれんど~

2022-04-19
 ウクライナをはじめとして毎日、受け入れ難い光景がくり返し目に飛び込んできます。

 戦争の本質について、日露戦争で非戦論に転じた内村鑑三が、「人の死だ」(人殺しだ)と捉えていたと、日本学術会議会員への任命を拒否された6人のうちの一人である加藤陽子東大教授が、『この国かたちを見つめ直す』(毎日新聞出版)という近著のなかで紹介しています。

月清し、星白し/霜深し、夜寒し/家貧し、友少なし/歳尽きて人帰らず (「寡婦の除夜」より)

 戦争の本質が人の死(人殺し)であるならば、どんな戦争にも勝者はなく大義もまたないということになります。そうしてそれは、20万人の障害者をガス室で殺したというナチスのT4計画を持ち出すまでもなく、とりわけ、子どもや年寄り、障害者など社会的少数者を撃つことは歴史が証明しています。戦争が最大の人権侵害といわれるゆえんです。

 くれんどは、22年度、第5期事業3カ年計画の中間年として、「障害者を市民に」という旗の下、①地域生活支援拠点の機能強化を柱とした社会的マイノリティのセーフティネット事業と、②旧ひまわり跡地での事業企画を柱とした障害者の出番づくりを通しての地域協働事業に取り組む―としています。

 戦争がひとのいのちを奪い、障害者を非市民として圧殺するものであるなら、私たちの日々の小さな取り組みは、そうした戦争への歩みをくい止める草の根からの、当事者からの、ふだんの地域イノベーション事業であることに、思いを新たにする年度でありたいと思います。

地域ネットくれんど
広島県呉市安浦町水尻1-3-1
TEL.0823-84-3731
FAX.0823-84-4041
-----------------------
--------------
1.地域生活支援
2.子ども・家族支援
3.地域協働
4.企画イベント

5.養成研修
6.当事者活動

-------------------------------------
地域ネットくれんどは、障害をもつ人たちや高齢者が、地域社会でいきいきと安心して暮らせる、トータルシステムの構築をめざしている、非営利の事業所です。

TOPへ戻る