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理念とコラム

共育・共生の看板と内実

2020-09-18
 少子化で子どもの数が減り、学校の統廃合が進むなか、障害のある子どもらが通う特別支援学校や支援級が増え続けているという(8/24朝日)。
 
 国は、障害者権利条約の批准にともなう「インクルーシブ教育推進」の下、2013年学校教育法施行令を改正し、かたちの上では、子どもの就学先を決める際に保護者の意見が反映できるようにした。しかし、実際には17年度の調査で保護者の7割が支援学校を選び、仮に普通校・学級を希望したとしても、必要な施設・設備・人配などをサボタージュすることで排除している現実がある。
 
 実際、日本政府は昨秋、国連の障害者権利委員会から、「障害のあるすべての者のために、分離された学校における教育からインクルーシブ教育に移行するための、立法及び政策上の措置並びに人的、技術的及び財政的リソース配分はどうなっているのか」と、質問をぶつけられている。障害者権利条約の批准にともなう法制度の改革が進んでいないことへの指摘である。
 
 報道によれば、支援学校が増え続けている背景には、「就労を想定した専門の授業もあり、福祉事業所などへの就職に期待する保護者のニーズがある」(教育委員会担当者の話)としている。私なんかはその前に、たとえば、不登校12万人を超えるいまの日本の普通校のありようや、ゼロトレランスと言われる日本の教育体制は、不問にしていいのだろうかと思ってしまう。
 
 かつて、79養護学校義務化に反対する全国的な動きの中で、80年代半ばから90年代にかけて広島県においても、小中高に学ぶ障害児が増えた時代がある。「共育・共生」をスローガンに各地で就学闘争がたたかわれ、就学時健診を止めさせた。高校適格者主義の見直しもすすめられ、90年代の半ばには定員内不合格者ゼロの年が4年間続いた。
 
 いま、法制度の看板は当時の運動とスローガンに重なって来たが、日本の場合、その内実はまるで逆行しているように見える。なぜ共育・共生なのか、地域なのか、障害者が隠され、隠してきた世代の責任として、語り続けていかなければならないと思う。

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