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10月のスタッフ会より

障害者の人権とマイノリティ

内容はすべて手話で話されます
10月のくれんどのスタッフ会で、スタッフのマツオカより、『障害者の人権とマイノリティ』という講演がありました。
「世の中は変わるのか」、「何を伝えたいのか」、「ろう文化ということ」、「自分の言葉で話すこと」という4つのテーマに沿って進んでいきます。

世の中は変わるのか

いつごろの出来事?

①最初の社会保険制度(エリザベス救貧法)
②第二次世界大戦終戦
③身体障害者福祉法の公布
④全国初の手話サークルの結成、呉手話サークルの結成

答え
①1601年
②1945年
③1949年制定
④1963・1972年


身体障害者福祉法が我が国の障害者に対する福祉制度の先駆をなすが、敗戦直後であり、戦傷軍人の救済を主な目的に作られた。当時は重度の障害者の「自立」、あるいは「障害者の誇り」といった視点はなかった。

小学生の時(1960年半ば)、地元の秋祭りなどで、戦傷軍人を見た。彼らの存在に違和感を持ちつつ、どのような暮らしをしているのかと考えたことがある。もしかしたら、聞こえない自分の姿に重ねようとしていたのかもしれない。

当時は、障害者に対する差別的なことわざが日常茶飯事に使われていた。障害者が低く見られる実態があった。だから、障害と「誇り」が結びつかず、「自立」とはあくまで自助努力し、健全者に近づきことしか考えられなかった。高校生を終えるころまでそういう状態が続いた。

高校を卒業するころ、呉市で手話奉仕員要請講座が始めて開かれた。講座の修了生が中心となり、呉市に手話サークルが始めてできた時のことも覚えている。公的な通訳制度もなく、手話を学ぼうとする市民だけがいた。手話サークルの先駆けは京都。ろう者が入院した。その生活実態を目の当たりにした看護師、ろう者にわが身を重ねようとしたやかん高校生が結成の中心になったと聞いた。

何を伝えたいのか

その後、瞬く間に全国で手話サークルが出来た。手話学習者の組織化も進み、ろうあ連盟と連動し、制度が運動を追うように後から出来ていった。何も無いところから、共感を絆として制度が出来たという感慨がある。

何のためにくれんどにいるかと問われると共感を持ち、理念を具体化したいと答えたい。

ろう文化ということ

ろうスタッフが3人いることもあり、くれんどでは手話が必須科目(?)になっている。

強制されていると感じるのか、手話と障害者とのかかわりが理解できないのか、「知的障害者のことは、少しはわかるが、ろう者のことはわからない…」という発言もあった。

もし、分かろうとすること(共感すること)を否定するのだったら仕事はできない。他の障害者のことがわかるのか?と言われると、答えに窮する。しかし、生きにくい、低く見られるという痛みは共感したい。

くれんどでは、ろう文化の話も職場で聞ける。ろうスタッフのオオバヤシさんと話をしていて、ろう文化について感じた話をひとつ。

運転免許獲得運動等を知っている世代は、自分が運転免許を取れるのも、手話通訳制度を利用できるのも、先人たちの運動があってこそと知っている。そして、自分たちもそれを引き継いでいかねばと感じている。しかし、生まれたときからろう者が運転免許がとれる世代は、取れるのは当たり前と感じているようだ。Hろう学校の生徒が運動のろう先達で、あるAさんを馬鹿にしたような言動をとると、先輩がそれを諫めてきた。「あなたが、運転免許を取れるのもAさんたちがずっと運動してきたからだ。馬鹿にしてはいけない」と。オオバヤシさん自身がろう者の運転免許獲得後に生まれたということにもリアリティを感じる。

ろう者が手を繋ぎ、立ち上がってきたことを伝える。それも文化だと思う。翻って、あなたはどんな話をくれんどで障害者から聞き、どう感じましたか?

自分の言葉で話すこと

10何年も前にとる研究会で中学校の先生の発表を聞いた。クラスの難聴生徒への取り組みだった。生徒がどんな思いを語っているのか、どのような痛みを感じ、クラスあるいは先生がどう共感するかの話は全くなかった。一次障害がどうこうの、二次障害がどうこうの、生徒の発達課題がなんだかんだに終始した。つい、「もう、やめろ」と野次を飛ばした。1つには知ったかぶりをせず、自分の言葉でという思いがあった。

県の障害者枠採用試験がある。「介護者なしに職務の遂行が可能であり、かつ、自力で通勤できる人」とある。法が障害者が働くことを想定していない例もある。例えば、保母試験では実技として歌、ピアノがある。ろう者が保母になることを想定していないからだろう。くれんどで何を感じて何を作っていくのか。自分の言葉で話してもらいたい。当初からのスタッフは勤務も6年になる。スタッフに自分の言葉で何をどう伝えたら良いのか。

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